D.S.~ダルセーニョ~のブログ(仮)

自分で勝手に考えたことを色々書いています

2017第48回衆議院議員選挙を分析してみた

・初めに

 2017年10月22日に投開票が行われた第48回衆議院議員選挙を独自に分析してみました。あくまでも独自分析なので、個人の見解が強い所はご了承ください。

 なお、一応安倍政権支持者なので与党寄りの記述が多いです。ご了承ください。

 最終的に一万字近くのものになりました。ご注意ください。

 ・ざっくりとした結果と分析

 2017年10月22日に投開票が行われた第48回衆議院議員選挙。小選挙区289と比例代表176の合計465議席を1180人が争った今回の総選挙。野党再編等の様々なことが起こったが蓋を開けてみれば、自公の圧勝に終わった。

 内訳は、

自由民主党小選挙区215、比例66の計281議席(公示前284議席)。

公明党小選挙区8、比例21の計29議席(公示前34議席)。

立憲民主党小選挙区17、比例37の54議席(公示前15議席)。

希望の党小選挙区18、比例32の50議席(公示前57議席)。

共産党小選挙区1、比例11の計12議席(公示前21議席)。

日本維新の会小選挙区3、比例8の計11議席(公示前14議席)。

社民党小選挙区1、比例1の計2議席(公示前と変わらず)。

 その他無所属の議員が小選挙区で26議席を獲得(公示前45議席)。日本のこころ諸派は0議席で、日本のこころは政党要件を失ったことにより政治団体としての活動に繰り下がってしまった。

---改憲勢力は実は議席を減らしている

 以上が今回の選挙のざっくりとした概要であるが、内訳を見ると今回の総選挙は必ずしも与党の大勝というわけではないという事が言える。単純に数だけ見れば自公が勝利しているが、自公合わせた議席数は実は公示前よりも8議席落としている。定数削減により10議席が減ったとはいえ、これが必ずしも勝利とは言えないのは確かであろう。

 改憲勢力として見ても、日本維新の会が3議席落としている。一応希望の党改憲勢力と言われているが、その希望の党も公示前の57議席から7議席落とした結果になっている。つまり改憲勢力は軒並み議席を落としているという事なのだ。

 では改憲勢力が落とした議席はどこに向かったのか?立憲民主党である。立憲民主党は公示前15議席から39も議席を増やして54議席となり、野党第一党へと大躍進を遂げることとなった。大きな数で見れば、いわゆる改憲勢力が未だに多数派を占めているが、細かく見ると今回の選挙で増加したのは実は護憲勢力なのである。つまり与党圧勝というのはあくまでも大きな見方にすぎず、細かい数を見てみるとむしろ公示前より議席を落とす結果になってしまった、即ち負けたに等しいのである。安倍首相が浮かない顔を浮かべていた本当の理由は、これなのではないかと推測している。

 ちなみに同じ護憲勢力でも共産党が9議席も落としているが、これに関しては共産党議席立憲民主党に移ったからと考えられる。共産党立憲民主党も同じ護憲勢力だ。実際に、共産党代表の志位和夫氏も、自身が負けた事よりも立憲民主党の躍進ぶりを喜ぶ始末。本来政党の党首としてはあってはならないことなのだが、それだけ立憲民主党共産党は似たような存在だという事を仰っているのであろう。だったら野党統合しちゃえよ。いずれにせよ、共産党議席立憲民主党に移ったことは、大勢には全く影響がないと思われる。むしろ改憲勢力議席を食った分護憲勢力の方が一歩進んだと言えよう。

 そんな中社民党もまた護憲勢力でありながら埋没したと言われているが、その内訳は公示前と変わらない2議席実はこの社民党議席が今回の選挙の最大の特徴であるとみている。その理由の説明には、各選挙区ごとの分析が必要になってくる。

 ここまでは選挙結果全体の分析である。次からは各選挙区ごとに今回の選挙を分析してみたいと思う。

小選挙区を分析

 各選挙区でどのような議席配分になったのかはこちらを参照してほしい(読売新聞から拝借)。

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 以下参考までに、第47回衆議院議員選挙の結果も掲載しよう。

 第47回衆議院議員選挙

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 これらを踏まえて、今回の選挙結果を分析したいと思う。

・北海道・・・全12議席中、自民6議席、公明1議席立憲民主党4議席、無所属1議席を獲得。前回の選挙では自民8議席、公明1議席民主党3議席。うち、前職は10人。新人二人はいずれも立憲民主党

前回の選挙よりも立憲民主党が躍進したことが伺える。その理由として、立憲民主党のバックにいる存在の総本山が北海道だからと言われている。

・青森・・・全3議席中全て自民党が獲得。前回の選挙では自民党が4議席。うち前職二人、新人一人。

定数削減の煽りを受けた選挙区の一つ。とはいえ、自民の強さが健在だったのは確か。

・秋田・・・全3議席中全て自民党が獲得。前回の選挙も同様。内訳も変わらず全て前職議員。

第47回衆議院選挙と全く同じ結果に終わった。

・岩手・・・全3議席中自民・希望・無所属がそれぞれ1議席ずつ獲得。前回の選挙では4議席を自民1、民主2、生活の党1の配分。内訳は全て前職議員(希望の候補者は前民進党議員)。

定数削減のあおりを受けた選挙区の一つ。政党の変更はあったが、単純に一議席減っただけで顔ぶれは全く変わらず。

・山形・・・全3議席中全て自民党が獲得。前回の選挙も同様。内訳も全て前職議員。

秋田同様、第47回衆議院選挙と同じ結果に終わった。

・宮城・・・全6議席中、自民5、無所属1の配分。前回の選挙では自民5、民主1の配分。内訳は全て前職議員。

政党の変更があっただけで顔ぶれは全く変わらず。

・福島・・・全5議席中自民3、無所属2の配分。前回の選挙では自民3、民主1、維新1の配分。内訳は全て前職議員。

宮城同様。

・群馬・・・全5議席中全て自民党が獲得。前回の選挙も同様。内訳も全て前職議員。

以下数字だけ。

・栃木・・・全5議席中自民4、無所属1の配分。前回の選挙では自民4、民主1の配分。内訳は一人民主党から無所属になっただけで変わらず全て前職議員。

・茨城・・・全7議席中自民6、無所属1の配分。前回の選挙では自民5、民主1、無所属1の配分。内訳は一人新人以外すべて前職。

細かく見てみると、茨城5区で前回比例当選だった石川昭政氏が今回は小選挙区での当選。よく頑張った!単純に対抗馬の前職議員がいなくなっただけかもしれないけど。ちなみに茨城6区の新人国光文乃氏は前回当選の丹羽雄哉氏の後任と思われる。

・埼玉・・・全15議席中自民12、希望1、立民1、無所属1の配分。前回の選挙では自民12、民主2、無所属1の配分。内訳は一人新人以外は全て前職。

民主党もとい民進党分裂の煽りを受けた選挙区の一つ。だけど両者ともに当選。ちなみに新人一人は埼玉4区であるが、埼玉4区の前当選議員はあの豊田真由子氏。

・千葉・・・全13議席中自民12、無所属1の配分。前回の選挙では自民11、民主2の配分。内訳は全て前職議員。

千葉1区の門山宏哲議員が小選挙区で勝利をおさめたが故の結果。単純に前回の千葉1区の小選挙区と比例復活の二人が入れ替わっただけ。にしておこう。

・東京・・・全25議席中自民19、公明1、希望1、立民4の配分。前回の選挙では自民22、公明1、民主1、維新1の配分。内訳は前職24人、元議員が一人。

元議員は海江田万里氏。ほとんどが前職議員で占めた東京選挙区は自民党が3議席を落とす結果に。希望の議員は元民主党長島昭久氏。ほとんど前職なので。母数が多いからね。

・神奈川・・・全18議席中自民13、希望1、立民3、無所属1の配分。前回の選挙では自民13、民主2、維新1、公明1、無所属1の配分。内訳は新人一人以外すべて前職。

希望の議員は元民主党。新人議員は神奈川4区立憲民主党推薦の早稲田夕希氏でなんとあの浅尾慶一郎山本朋広というベテラン議員を破っての一位当選という大躍進を遂げた。恐らく今回の選挙で最も風が吹いた候補なのではないだろうか?

・新潟・・・全6議席中自民2、立民1、無所属3の配分。前回の選挙では自民5、民主1の配分。内訳は一人新人以外すべて前職。

自民党が苦戦した数少ない選挙区。一応比例復活で議員は通っているが、小選挙区で大敗しているのは痛い。地理的な面から、沖縄・北海道に続いて赤化していると言えよう。(ただし後述するが沖縄は目覚めの兆しあり)。ちなみに新人議員一人は前新潟県知事の泉田裕彦氏。彼が新潟赤化の最後の壁になってくれることを祈る。

・長野・・・全5議席中自民2、希望2、無所属1の配分。前回の選挙では自民3、民主1、維新1の配分。内訳は前職4人、元が一人。

長野1区の篠原孝氏が民主党から無所属へ、長野3区の井出庸生氏が維新の会から希望の党に党籍を変更。その他長野2区では元民主党防衛政務官だった下条みつ氏が希望の党から立候補して当選。故の結果。

・山梨・・・前2議席中無所属二人が獲得。前回の選挙では民主1、無所属1の配分。内訳は共に前職議員。

一人が民主党から無所属になっただけで変わらず。10

・静岡・・・前8議席中自民6、希望2の配分。前回の選挙では自民6、民主2の配分。内訳は全て前職議員。

元民主の二人が希望に党籍を変更しただけで変わらず。11

・石川・・・全3議席中全て自民党が獲得。前回の選挙も同様。内訳が一人新人、二人前職。

新人の石川3区西田昭二氏は前回当選した北村重雄氏の後任と見られる。どこかで聞いた名前と思ったら参院の西やんと同じ読みやん。

・福井・・・全2議席中全て自民党が獲得。前回の選挙も同様。内訳も変わらず。

12

・富山・・・全3議席中全て自民党が獲得。前回の選挙も同様。内訳も変わらず。

13

・岐阜・・・全5議席中全て自民党が獲得。前回の選挙も同様。内訳は一人が新人で他全て前職。

新人の岐阜4区金子俊平氏は前回当選の金子一義氏の息子。世襲は前職と判断します。14

・愛知・・・全15議席中自民8、希望3、立民2、無所属2の配分。前回の選挙では自民8、民主6、維新1の配分。内訳は全て前職。

民主党分裂の煽りを受けた選挙区の一つ。こちらも埼玉同様元民主党議員は全員当選。あの山尾志桜里氏も含めて、である。顔ぶれ的に変わらないので15

・滋賀・・・全4議席中全て自民党が獲得。前回の選挙も同様。内訳は一人新人以外すべて前職。

新人の滋賀4区小寺祐雄氏は前回当選した武藤貴也氏の後任となる。後任候補との年齢に開きがあるので調べてみたら、武藤貴也氏は週刊誌にはめられた模様。詳しくは自分で調べてみることを結構強く推奨。この国の本当の支配者は誰なのか?

・三重・・・全4議席中自民2、無所属2の配分。前回の選挙では自民3、民主2の配分。内訳は全て前職議員。

定数削減の煽りを受けた選挙区の一つ。無所属二人はいずれも元民主党議員の大物。16

・京都・・・全6議席中自民4、希望1、無所属1の配分。前回の選挙では自民4、民主2の配分。内訳は全て前職議員。

民主党の議員二人が希望、無所属になっただけで変わらず。17

・兵庫・・・全12議席中自民10、公明2の配分。前回の選挙では自民7、公明2、民主1、維新1、無所属1の配分。内訳は全て前職議員。

前回の選挙で民主党から出馬していた兵庫11区の松本剛明氏、無所属で出馬していた兵庫12区の山口壮氏が今回自民党で出馬。前回比例復活当選だった兵庫一区の盛山正仁氏が今回小選挙区で当選。故の結果。18

・大阪・・・全19議席中自民10、公明4、維新3、立民1、無所属1の配分。前回の選挙では自民8、公明4、維新5、民主1の配分。内訳は全て前職議員。

 大幅に変わったように見えるが、実は小選挙区当選と比例当選が入れ替わっているだけ。つまり顔ぶれは全く変わってない。19

・奈良・・・全3議席中全て自民党が獲得。前回の選挙は自民3、民主1の配分。内訳は二人前職、一人元。

定数削減のあおりを受けた選挙区の一つ。本来だったら自民党が一議席減ると見られていたが、奈良一区の大物馬淵澄夫氏が元議員の小林茂樹氏にまさかの敗北をした結果、定数削減となったにもかかわらず自民党議席数を維持することとなった。

・和歌山・・・全3議席中自民2、希望1の配分。前回の選挙では自民2、民主1の配分。内訳は全て前職議員。

民主党の議員が希望の党に鞍替えしただけ。20

鳥取・・・全2議席中全て自民党が獲得。前回の選挙も同様。内訳も変わらず。

21

・岡山・・・全5議席中自民4、無所属1の配分。前回の選挙では自民4、次世代1の配分。内訳は全て前職議員。

前回の選挙で比例復活だった岡山3区の阿部俊子氏が無所属で出馬して当選。顔ぶれ的には変わらず。22

・島根・・・全2議席中全て自民党が獲得。前回の選挙も同様。内訳も変わらず。

23

・広島・・・全7議席中自民6、希望1の配分。前回の選挙では自民6、無所属1の配分。内訳は前職5、元1

前回無所属で当選した亀井静香氏が引退した広島6区は、元議員の佐藤光治氏が当選。それ以外は変わらず。

・山口・・・全4議席中全て自民党が獲得。前回の選挙も同様。内訳は一人が新人で他は全て前職。

山口一区の新人高村正大氏は今回引退した高村正彦氏の息子。世襲なので24

・香川・・・全3議席中自民2、希望1の配分。前回の選挙では自民2、民主1の配分。内訳は全て前職議員。

民主から希望に鞍替えしただけで変わらず。25

・徳島・・・全2議席中全て自民党が獲得。前回の選挙も同様。内訳も変わらず。

26

・愛媛・・・全4議席中自民3、希望1の配分。前回の選挙では全て自民党が獲得。内訳は一人元、3人現職。

愛媛三区の白石洋一元議員が希望の党から出馬して当選。それ以外は変わらず。

・高知・・・全2議席中自民1、無所属1の配分。前回の選挙では自民が全て獲得。内訳は一人新人、一人前職。

無所属の新人広田一氏が高知2区で当選(元民進参議院議員)。自民の山本有二氏は比例で復活当選したので、議席はキープ。

・福岡・・・全11議席中全て自民党が獲得。前回の選挙も同様。内訳も変わらず。

27

・佐賀・・・全2議席中希望1、無所属1の配分。前回の選挙では自民1、民主1の配分。内訳は二人とも前職議員。

佐賀二区で前回当選だった古川康氏が、民主党から希望の党に鞍替えした大串博志氏に敗北。しかし、比例復活で当選。顔ぶれ的には全く変わらないので28

・長崎・・・全4議席中自民3、希望1の配分。前回の選挙では自民が4議席獲得。内訳は一人が新人、三人前職。

長崎一区の新人西岡秀子氏が自民党のベテラン富岡勉氏を破って初当選(富岡氏は比例復活で当選)。東京よりも地方で風が吹くってどういう事なの希望の党

・大分・・・全3議席中全て自民党が獲得。前回の選挙は自民2、民主1の配分。内訳は全て前職議員。

大分一区の比例と小選挙区が入れ替わっただけ。29

・熊本・・・全4議席中全て自民党が獲得。前回の選挙では自民4、次世代1の配分。内訳は全て前職議員。

定数削減のあおりを受けた選挙区の一つ。前回での熊本4区5区が統合したのかな?次世代の議員がいなくなっただけ。30

・宮崎・・・全3議席中全て自民党が獲得。前回の選挙も同様。内訳も変わらず。

31

・鹿児島・・・全4議席中自民3、立民1の配分。前回の選挙は自民4、無所属1の配分。内訳は一人元、三人前職。

定数削減のあおりを受けた選挙区の一つ。鹿児島一区は元議員の川内博史氏が立憲民主党からの推薦を受けて当選。前回の鹿児島3区が消えた形かな?

・沖縄・・・全4議席中自民1、共産1、社民1、無所属1の配分。内訳は全て前職議員。

特殊な風が吹いた選挙区。沖縄4区の西銘恒三郎氏が前回無所属で当選した仲里利信氏を破って小選挙区で当選。仲里氏は無所属なので比例での当選もなし。つまり沖縄左派の議席を一減らしたという快挙を成し遂げたのである。沖縄始まった!でも全部前職だから32

 

 以上小選挙区を分析しました。比例に関してはめんどくさい・疲れた・長くなったの三重苦なので省略します。ごめんなさい。でも傾向的には小選挙区と変わらなかったり・・・。

・第48回衆議院議員選挙の特徴

 以上小選挙区を分析してみたが、各選挙区の所に数字を記載しておいた。あの数字が意味していたもの・・・まあ理解できたでしょう。実は今回の選挙における48の選挙区のうちの32選挙区は、当選した人物が第47回衆議院議員選挙と同じになった選挙区である。つまり32の選挙区は第47回衆議院議員選挙と全く変わらない選挙結果になったという事なのである。残りの11の選挙区でもほとんどが前職の議員が当選。インターネット等で嫌われていた議員も含めてである。

 つまり何が言いたいのかというと、衆議院解散後、主に野党側で野党再編の動きがあったが、蓋を開けて見れば、野党再編騒動なんかまったく無関係の、第47回衆議院議員選挙とほとんど変わらない選挙結果になったという事なのである。単刀直入に言えば、野党分裂騒動というのは完全なる茶番なのであり、当落には全く影響しないことだったという事なのである。

---定数削減の意味

 また今回の選挙では定数削減の名目で10減少したが、この定数削減のあおりを受けたのは、自民党である。いわゆる身を切る改革から定数を減らしたという事だが、この定数削減は結局自民党にとってマイナスになっただけで大勢には全く影響を与えないこととなった。つまり単純に自民党を弱体化させるための定数削減だったという事である。これが是か非かは個々人の判断によるかもしれないが、ただ自民党が弱体化して国会議員の数が減るだけの定数削減そのものは必要なことなのか疑問に思ってしまう。はっきり述べるが、定数削減は主にマスメディアの口車に乗せられただけの無駄なことであったと考えている。これで公示前よりも特に改憲勢力議席を減らしたわけだから、深読みしてしまえば、定数削減は護憲勢力による工作だったのではないかと考えてしまう。このことも踏まえての安倍首相の苦い表情であったら、私一個人としては嬉しかったりするが・・・。いずれにせよ、定数削減は与党を弱体化させるだけだったという事だ。

・なぜ前回とほとんど変わらない選挙結果になった?

 話を戻して、ではどうして第48回衆議院議員選挙は前回と全く変わらない選挙結果になってしまったのか?メディア的に言えば風が吹かなかったという事だが、私は単純に国民の大多数が投票に行かなかったことで組織票が勝っただけ、と見ている。今回の総選挙の最終的な投票率は53.60%。これは戦後二番目に低い投票率だと言われている。国民の大多数が投票に行かなかったのだから組織票が勝つのは当然だ。だからこそ私は存在価値のない社民党が2議席をキープし、それが今回の選挙を象徴するものだと考えているいうわけである。社民党の二議席国民の選択に関わらず、固定の二議席だ。社民党のような固定票による当選が、特に野党の議員に目立ったのが今回の選挙の特徴であると言えよう。

---期日前投票者数が最低なのに低投票率なトリック

 その一方で期日前投票は過去最多の2137万9982人が行っており、前回の選挙の倍以上の数。それでいてこの投票率。どうも期日前投票の分も投票率には含まれているとのことだが、前回の選挙の倍以上の人が期日前に投票したにもかかわらず、こんなに投票率が低いのはなぜなのか?これもまた固定層による投票と考えられる。つまり政治に関心のある人、前回も選挙に投票した人の多くが、単純に期日前に投票しただけの話なのである。逆に言えば、政治に関心のない人は投票に行かなかったという事。即ち投票者も前回と変わらない人が投票し、新しい人は投票に行かなかった、その結果が期日前投票者数倍増なのに低投票率の結果だと分析している。

・第48回衆議院議員選挙の総括

 今回の総選挙を一言で例えれば、無駄選挙であろう。野党再編という名の無駄、そもそもの選挙自体の無駄、結局組織票が勝つ投票行為の無駄、ネットで騒ぐことの無駄、様々な無駄が見られた選挙であったと言えよう。大義なき選挙とマスコミが訴える一方、特に保守論客の方は日本の安全保障に直結する選挙になると仰っていたが、この結果を考えるに、単純に任期と来年の天皇陛下のご譲位に合わせた選挙であったと言えよう。どちらも来年に起こることで、天皇陛下のご譲位がある来年の選挙と言うのは、政治的にも社会的にも忙しいものになってしまう。だから今年の10月に選挙を行ったという事である。この結果を考えるに、北朝鮮情勢は全く影響しなかったし、安倍首相ももしかしたら念頭に置いてなかったのかもしれない。トランプ大統領の訪日も控えているし、様々な面から、今の時期の選挙がベストタイミングであっただけだと言えよう。

---こんな選挙結果でよかった?

 とはいえ、安倍政治が盤石で政治・経済・外交共に右肩上がりの日本政治の現状を考えると、大義のない任期と天皇陛下のご譲位に合わせた選挙であってもよかったと考える。悪く言えば、先ほど述べた無駄な選挙であったという事。とはいえ、アメリカも四年ごとに選挙を行っているのだから、たとえ無駄な選挙であっても任期ごとに選挙を行うのは、民主主義を行う上で必要なことであろう。そもそも選挙の度に改革を望むというのも国が安定しないおかしなことであり、今回のような現状維持の選挙も必要と考える。

 ただ今回の選挙は現状維持すぎた所が問題と見ている。つまり明らかに問題のあった議員でも組織票によって当選してしまったという事だ。ネット上では特に野党議員の当選を快く思っていない人が多いが、低投票率で組織票が勝利を収める盤石な選挙なら、当選すべきでない野党議員も当選してしまうのは仕方のないこと。ここが今回の選挙で出てきた課題であろう。

・第48回衆議院議員選挙で出てきた課題

 今回の選挙から見えてきた課題は、組織票とどう向き合うか、であろう。組織票は政治家からしてみたら当選のために絶対に手放したくない票だが、有権者からしてみたら組織票によって自分達の民意が封じられてしまう厄介なものだ。有権者が当選させたくない議員が組織票によって当選してしまうのが今の日本の選挙だ。これをどうしていくのかが今後の日本政治の課題であろう。安倍政権にはぜひ組織票にメスを入れるようになってほしい。まあマスコミはたぶん右の組織票だけ叩き、左の組織票は叩かないというスタンスになると思うけどね。

・まとめ

 ・第48回衆議院議員選挙は組織票による固定票が勝っただけの無駄選挙だった。

 ・与党は確かに圧倒的な議席を獲得したが、公示前よりも議席は減っている。

 ・全体的に改憲派議席数は減っている。

 ・定数削減は自民党を弱体化させるだけだった可能性。

 ・期日前投票者が過去最多だったのに戦後二番目に低い投票率だったのは、

  投票に行く固定層が期日前に投票したから。

 ・組織票をどうするかという課題が出てきた。

 

 あくまでも個人の見解になりますが、以上で終了です。閲覧、ありがとうございました!