D.S.~ダルセーニョ~のブログ(仮)

自分で勝手に考えたことを色々書いています

人手不足を考察してみる②業種別に人手不足を考察してみる

・初めに

 一応こちらの記事の続きとなっています。↓ 

http://2segno6dall.hatenablog.com/entry/2017/03/01/154448

・業種別に人手不足の理由を考察してみる

 前回の記事では正社員不足が起こっている理由について考察してみた。今回の記事では、業種別に人手不足が起こっている理由を考察してみたいと思う。今回の記事でも前回の記事と同様にこちらのニュースを活用したいと思う。

 ニュースの内容をもう一度記述すると、正社員が不足している業種は、

放送 情報サービス メンテナンス・警備・清掃(記事では検査となっているがこちらの方がわかりやすいためこちらに変更しております) 人材派遣・紹介 建設

 非正規社員が不足している業種は、

飲食店 娯楽サービス 飲食料品小売 繊維・繊維製品・服飾品小売 医薬品・日用雑貨品小売

---非正規社員が不足している業種は企業側の問題。以上

 このうちの非正規社員が不足している業種に関しては、これらの業種にいわゆるブラック企業が多いことやチェーン展開などで事業を拡大している企業が多いことによる人手不足の側面が大きいと私は考える。これらの企業に関しては完全に企業側の問題であると考えているので、こちらに関しては以上とする。ということで、考察してみるのは正社員が不足している業種についてだ。

・意外と人手が不足している放送業界

 まずは率直な感想から述べたい。正社員が不足している業種のトップが放送というのは最初に見た時に驚いた。というのも放送業界は日本の業種の中でもトップクラスに安定している業種の一つだ。給料もいいところが多いし、福利厚生だってしっかりしているはず。下っ端社員は厳しいと言われたりもするが、それでもブラック企業に比べれば待遇の面ではマシな業種のはずである。それが一番正社員が不足しているというのは、地味に大きなポイントだと私は考える。

---放送業界の人手不足は、単純に報道不信から来るもの?

 なぜ放送業界が一番正社員が少ないのか?様々な理由が考えられるであろう。先ほど述べた、正社員のメリットが崩れていることも理由の一つであろう。が、私が一番大きいと感じているのは、放送業界そのものに対する不信が広がっていることだと考えている。放送業界に対する不信とはどういうことか?捏造報道などに対する不信という事である。

 本当に昨今のネットでは毎日のようにマスメディアに対する不満や問題点の指摘が噴出している。twitterや掲示板などでもメディアに対する愚痴を必ず一日一つは見つけるのではないだろうか?とりわけて若い世代が最近はメディアを非難するようになっている。そんなメディアを嫌う若い世代が、メディアに就職したいと思うだろうか?ということから、放送業界で正社員が足りなくなっていると推測することができる。あくまでも推測であるが、こういう風に考えると、日本トップクラスに待遇の良い放送業界が一番正社員が足りなくなっている理由として納得できる。放送業界で正社員が不足しているのは、単純に放送業界そのものに対する不信の延長線上だと考えれば納得できる。

---百田尚樹氏が放送業界の内部事情を暴露

 ・・・などと書いていたら、作家の百田尚樹さんが放送業界に関するツイートをしてくれたので抜粋しよう。

  百田尚樹さんは元はテレビ局の出身なので、かつてテレビ局で働いていた者としての発言という意味で貴重なツイートだ。もしこれが本当だとしたら、放送業界を昨今の求職者が嫌う理由も納得できるだろう。それに報道不信が重なった結果が正社員不足一位という快挙(?)ということなのだろう。

・放送業界の人手不足からわかる、若者の価値観の変化

 また、上述のことが言えるという事は、昨今の若い世代は賃金で就職を決めていない事も言える。給料の良い所に就職するという価値観が失われてきているという事である。それでも銀行などの金融機関は未だに人気職であるが、それは単純に楽だからであろう。つまり、給料さえ良ければ人が集まるといった発想は、もう古いのではないかという事だ。実際に給料はいいけど労働環境が劣悪なブラック企業は敬遠されている。今の若い世代にとっては給料<<<労働環境が大事なのだろう。これもまた正社員が不足している原因を探るヒントの一つになるのではないかと考えている。

---若者の価値観の変化からわかる、建築業界の人手不足

 このようにして考えてみると、建築で正社員が足りていない理由がわかる。建築もまた上述したような賃金は高いが労働環境の悪い職種の一つである。労働環境が悪いと言っても、建築の場合は工具を使う事等による命のリスクがある。この命のリスクを懸念しているから建築での正社員が不足していると考えることができる。中には命に対するリスク、即ち保険が十分に完備されていない建築企業も存在している。建築業における正社員のメリットが揺らいでいることも、正社員が不足している原因の一つだろう。

 他にも、重機を使う場合は特殊な免許が必要になる、重い資材を運ぶことになるから体力・筋力が求められる、朝から晩までの長時間労働が基本といった、建築業に関わる様々な負荷が正社員不足を招いているという面もあるだろう。ぶっちゃけると、建築業はめんどくさいのだ。先ほど未だに金融機関が人気職なのは、楽だからと答えた。楽な職業を求める若い世代が、様々な面でめんどくさい建築業を率先して選ぶのだろうか?若者の価値観の変化というのも、建築における正社員不足の理由の一つなのかもしれない。

・情報サービス業が人手不足な理由

 その他の業種はどうなのか?情報サービスに関しては、基本的に24時間体制の所が多いことが挙げられるだろう。情報サービス業というのは、通信やインターネット関連の仕事のことを言う。有名携帯電話会社やプロバイダーなんかが良い例であろう。これらの企業が24時間体制なのは、携帯電話やインターネットを活用していれば容易に想像ができるだろう。情報サービスは万が一の事態や急なサポートに備えて24時間体制で運営している所が多い。実際の労働環境は一人に24時間ぶっとおしで作業させている所はないはずなので、いわゆる交代制で24時間運営を回していると思われる。だが交代制だが深夜労働を生涯やらないという人はまずいないと思われる。つまり、一人の従業員が交代で日中勤務と深夜勤務に望むという事だ。自分は昼だけ勤務したい!といった勤務時間の要望はとりわけて正社員では行えない。だから情報サービス業は正社員不足になっているという見方もできるだろう。つまり深夜勤務が嫌なのである。

---実際に昨今の求人環境は深夜勤務離れになっている

 実際の所、昨今、24時間労働や営業を見直す企業が増えている。

 上の記事では深夜営業を是正する理由として、お客としても従業員としても深夜労働を行うメリットがなくなっているからだと言われている。いわゆるライフスタイルの変化というやつだ。注目すべきは、求職者も深夜の労働を嫌っている傾向があるという事だ。実際に求人を見てみると、夜の時間帯に募集している特に飲食業が多いことがわかる。とりわけて0時以降の夜遅くまで営業しているお店ほど求人が多いことがわかるはずだ。こうした深夜労働を嫌う人が増えていることが、深夜労働を行う業種における人手不足を招いているのは間違いないだろう。

・メンテナンス、警備、清掃業が人手不足な理由

 似たような理由があるのが、メンテナンス・警備・清掃の業種だ。こちらもまた夜勤の多い業種であり、特にメンテナンス業に関しては専門的な知識や手先の器用さが求められる。実際の所は「慣れ」だと思われるが、その慣れるまでがきついというのがメンテナンス業の実情であろう。

 また警備に関しては楽だが楽すぎてしんどいという部分もある。何もしないでぼーっと突っ立っているだけでも給料がもらえるからお得なのかもしれないが、週5日一日8時間のフルタイムを何もしないでぼーっと突っ立っていることを考えてみろ。何もしないで時間だけを待つ厳しさは、実際にやってみればわかることだ。だが逆に言えば、何もしない時間が嫌というのは勤勉な日本人らしい考え方だとも言える。ひょっとしたら、日本人と警備の仕事は相性が悪いのかもしれない。また何もしないでぼーっと突っ立っている状況でちょっとでも気を緩めたりすると怒られたりする。それでいて夜勤もある。深夜にずっと突っ立っていられたら眠くなって仕事どころではなくなるだろう。そんなある意味大変な警備の仕事を行う人が減っているのも、今の若者の現状を考えれば納得だろう。

 清掃業に関しては、単純に汚い所で働くのが嫌という心理があると思われる。また別に清掃業自体はそこまで敬遠したくないが、一生これで働くのは・・・、という人も多いから清掃業に人が集まらなくなっていると考えることができる(あくまでも私感)。仕事自体は嫌いではないが、一生この仕事をしたくはない。正社員は少ないが、非正規は多い仕事のメカニズムはこれなのではないかと推測している。

・他の業種とは違った人手不足の理由が考えられる、人材派遣・紹介業

 最後の人材派遣・紹介に関してだが、これは他の業種とは違った人手不足の理由があると考えている。それは事業所が多すぎるという理由だと考えられる。実際に人材派遣会社を除いてみると、様々な県に事業所を置いている所が多いことがわかる。それが一社や二社ではなく何十社も存在していると考えれば、人手不足に陥っているのも納得できるのではないだろうか?人材派遣・紹介の業種が正社員不足なのは、前の記事に記載した「労働生産人口の減少による人手不足」「事業所が多すぎて人手が追いついていない」の二つの正社員不足の理由が当てはまると考えられる。言うなれば、労働場所と生産年齢人口のミスマッチによる人手不足だという事だ。

---他の業種にも存在している「労働場所と生産年齢人口のミスマッチ」による人手不足

 ちなみに事業拡大における正社員不足という面は情報サービス業にも存在していると考えられる。というのも、インターネットが発達していくにつれて情報サービス業も発達していった。こちらに関しては事業の拡大というよりも、情報サービス業に分類される企業の多さで正社員不足が起こっているといった方がいいだろう。

 ちなみに、労働場所と生産年齢人口のミスマッチによる人手不足が一番顕著な業種が、非正規社員が不足している業種である。これプラス労働環境や待遇も悪いブラック企業な所が、飲食店・娯楽サービス・飲食料品小売・繊維、繊維製品、服飾品小売・医薬品、日用雑貨品小売 の業種で人手不足に陥っている原因であろう。

 以上正社員が不足している業種一つ一つに関して、独自に正社員不足の理由を考えてみたが、こちらもまた業種ごとに正社員が不足している理由が異なることがわかる。様々な理由から各業種ごとに人手が不足していることがわかるが、相対的に見てみると、企業側の問題で人手不足に陥っている企業が多いのではないだろうか?

 

 前回の記事と合わせた総括記事を次の記事に記載しよう。

次→http://2segno6dall.hatenablog.com/entry/2017/03/04/165400