D.S.~ダルセーニョ~のブログ(仮)

自分で勝手に考えたことを色々書いています

相次ぐ野菜の高騰は、本当に天候不順が原因なのか?~食品卸売業の根本を考える~

 

 今回の文章では、最近よくメディア報道で耳にする野菜の高騰について取り扱います。内容が今まで書いた文章と被ってしまうかもしれませんがご了承ください。まあ今更だけど。

・今日の野菜の高騰は、本当に「天候不順」で片づけられるものなのだろうか?

 とりわけてテレビ報道において、天候不順が原因で野菜の値段が上がっていて、家庭の食卓が悲鳴を上げている、というような報道がここ数日になってやたら見られると思われる。実はこの報道自体がインフレ抑制・デフレ推進報道なんだが、それはさておいて。2016年の日本の気候を振り返ってみても、確かに異常気象が相次いだことから、天候不順で野菜が高騰しているというメディア報道を信じてしまう人は多いだろう。むろん本当に天候不順による生産不足で価格が高騰している野菜もあるだろう。しかし、本当に「それだけで」野菜の価格が上がっているのだろうか?今回の文章では、天候不順で野菜が高騰していると言われているが、本当にそうなのかを、あくまでも個人的にだが考えるものとなる。

 先に結論を述べておくが、天候不順は野菜の高騰の一因に過ぎない。つまり天候不順以外の要素に野菜高騰の原因があると私は考えている。それは、恐らく当たり前すぎて多くの人は気づけないであろうことだ。

・当たり前だからこそ気づかない野菜高騰の原因

 多くの人が当たり前すぎるからこそ気づけない野菜高騰の原因。それは企業が大量に食材を買い占めているという事だ。非常に単純な話だ。とりわけて飲食店やスーパー、冷凍食品会社といった食品卸売業が食材を大量に買い占めているのが主な要因だ。私たちが食品卸売業の企業商品を利用する時、大抵は調理済みの姿で提供されるはずだ。調理がなされているという事はその分原料となる食材が使われているという事。つまり原材料として企業が野菜などの食物を多く買い占めるから、市場に出回る食材の数が減って、食材の高騰が起こっているというわけである。この仕組みに関しては以前こちらの文章でも取り上げた。論点が違うが、食品流通を考える意味でついでに掲載しておく。

---某企業のキャンペーンから疑問が出てくる食材流通

 証拠ではないと思うが、企業が食材を大量に買い占めているから食材の高騰が起こっていることの証明に近いものをここでご紹介したいと思う。まずはこちらのニュースをご覧いただきたい。

 その上でこちらの画像をご覧いただきたい。

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 一応会社名は伏せているが、とある有名企業の有名商品の裏に書かれているものだ。黒線の部分に注目していただきたい。北海道のじゃがいも2kgを10万名様にプレゼントするという企画があるとのことだ。じゃがいも1kgというのは、大きいもので5,6個、小さいものだと15~20個になる。2kgはこの倍だから大きいもので10~12、小さいもので30~40個の計算になるだろう。これを10万名様に配るのだから一個分に戻すと、大きいもので100万~120万、小さいもので300万~400万のじゃがいもが配られる計算になる(※あくまでも大体です)。つまり何百万単位のじゃがいもをこの会社は持っているということだ。なおこの会社は自社製品にもじゃがいもを使用しているから、実際の仕入れ量は更に多くなる。その自社製品に使用されるじゃがいもにも、先ほどのニュースの北海道産のじゃがいもを使っている。それはこの会社のHPを見ればわかることだ。

 普通に考えて、じゃがいもが高騰していると言われている割には、随分な大盤振る舞いだと思わないか?この単純な疑問が答えであると私は考えている。マスメディアが天候不順で野菜が高騰していると伝える割には、企業は高騰している野菜を消費者にプレゼントという形で配っている。むろん企業なりのサービスという見方もできなくないが、サービスのために抑えているじゃがいもの市場価格が上がっているという事実が存在している。ひょっとしたらひょっとする黒い裏も考えられなくもないが、色んな意味でこのキャンペーンは、一見するといいように見えるが、疑問ばかりが浮かんでくるおかしなキャンペーンでもあるのだ。

 メディア報道と企業側の行いにギャップがあることから、単純に天候不順という言葉だけで野菜の高騰を片付けられないだろう。じゃあ天候不順以外に何の要素があるのかといえば、企業が大量に食材を受注していることが挙げられる。普通に考えても、今の日本社会にはお総菜や冷凍食品を始めとした「食べ物」がいっぱいあるだろう?その食べ物に使われる原材料の事を考えてみたら、想像できないほどの食材が使われていることがわかるはずだ。そう考えると企業が大量に食材を使っているから、市場に出回る食材の数が減り、食材の価格が上がっていると考えることは、可能なのだ。需要と供給のバランスを考えればわかるはずだ。むろん取り上げた企業が少ない供給量でうまく回している可能性もあるが、プレゼントを行っている時点で確実に何百万個のじゃがいもを市場から奪っているのは間違いないだろう。

 

 画像として取り上げるのはこれだけになるが、先にも書いたように想像してもらえば企業が食材を大量に受注しているから、市場に出回る食材の数が減り、市場に出回る食材の価格が高くなっていることがわかるだろう。これが本当の野菜高騰の原因であると考えている。むろん従来の供給・生産量に天候不順が重なったから市場価格が高騰していると考えることもできるが、だったら従来の供給・生産量を見直せばいいだけのはずだ。食卓の事を考えないで、自分達の売り上げしか考えていないから多くの一般市民が苦労する羽目になっているのだ。それでいて高いお金を支払って「神様」に自分達の食事を提供する。お客様は神様だとか言っておきながら、使う食材は神様から奪っているものとか、何という罰当たりだろうか

・儲けのためなら何でもする企業体制を「仕方ない」の一言で済ませていいのだろうか?

 しかし、上記のことが分かったところで何なのだろうかと思うかもしれない。神様から食材を奪ってでも働くのが食品卸売業だという人もいるかもしれない。だが彼らは神様だけでなく、下で働いている従業員も、奪っている食材も、未来の神様もないがしろにしていることを忘れてはいけない。私は以前こんな文章を書いた。

様々な理由から外食産業を減らすことを説く - D.S.~ダルセーニョ~のブログ(仮)

 こちらの文章では従業員を酷使して大量の廃棄食材を生み出している外食産業の問題点について記載した。それだけでなく、最近は新たな事例をマスメディアが提供してくださった。

 一概に食品卸売業のせいだとは言えないかもしれないが、だからといって必ずしも食品卸売業が関わっていないとも言い切れないのではないだろうか?もしも野菜の高騰が食品卸売業の大量受注によるものだとしたら、彼らは周りまわって子供たちの食べ物をも奪っているという事になる。外食産業を減らす文章において、日本の外食産業が世界中の子どもを含む人々から食事を奪っていることについて記述した。このニュースによって、世界だけでなく自国の子どもからも食を奪っている可能性が浮上してきた。あくまでも可能性であるが、自分達の儲けのためならどんなことでもする、儲け至上主義が外食産業を始めとした食品卸売業に存在していると私は考えている。それが周りに回って一般国民に影響を及ぼしている可能性は十分考えられる。自分達の儲けしか考えないから、国民から食べ物を奪っていることに何も罪悪感を感じないのだし、朝から晩まで休業日を設けないでずっと食品を作り続けて、従業員を酷使するブラック企業になるのだこれを本当にそういう業種なんだから仕方ないと片付けてしまっていいのだろうか?よく考えてもらいたい。

・なぜ食品卸売業への問題提起が社会でなされないのか?

 以上はあくまでも一連の報道と企業の取り組みから推測した、あくまでも私一個人の考えになる。このような外食産業への問題意識を他のメディアなどの媒体で見かけたことのある人はどのくらいいるのだろうか?一個人の考えに過ぎないのだから他の媒体で見かけないのは当たり前だ。だが一個人の主張云々を除いても、外食産業を問題視する声は絶対に日本社会の表には出てこない。どうしてそう断言できるのか?それはマスメディアが絶対に外食産業への問題提起を行わないからだ。特に民間放送のメディアは食品卸売業が多くの番組でスポンサーになっていることから、食品卸売業界そのものの批判ができないでいる。見方を変えれば、食品卸売業に民間放送が支配されているとみることもできるだろう。

---公共放送も問題提起を行ってくれないのが最大の問題

 とはいえこれは利益を追求する民間放送である以上、これこそ本当の「仕方のない」ことだったりする。民間放送は公正公平な放送よりも自分達の利益を上げることの方が大事だ。だからメインスポンサーの根幹にかかわる食品卸売業界の闇には絶対に触れない。この闇を暴くのが本来のジャーナリズムの本懐であり、民間放送が取り上げない闇を取り上げる役割を担っているのが週刊誌だったり、公共放送だったりするのだ。民間放送はそもそもジャーナリズムが存在していなくて当然なのだ。週刊誌もまた利益を得るための企業であることからゴシップも多いので、信用している人は少ないだろう。真に頼れるのは、本来だったら行政からも政治からも商業からも独立しているはずの公共放送だ。じゃあ日本の公共放送が食品卸売業の闇を暴いているかと言われたら、どうだろうか?

 公共放送ですら高騰していて影響が凄いと騒ぐだけでなぜ高騰しているのかについては触れていない。触れたとしても天候不順が原因、で止まってしまい、食品卸売業そのものの問題には触れない。そもそも野菜の高騰云々以前に廃棄食材に関する問題提起が公共放送から放送されたことがあるのだろうか?

 一応取り上げてはいるようだが、そもそもの大量生産大量消費の日本社会の根幹には触れていない。つまり問題を煽るだけで本当の原因は何かを追求していないのが日本の公共放送の報道なのだ。公共放送に真実を追求するはずのジャーナリズムが存在していないのが、日本社会の大問題であると私は考えている。

 話を戻すと、民間放送が絶対に取り上げない食品卸売業というスポンサーの闇を、公共放送もまた取り上げていないから、食品卸売業の根本の問題点が社会で議論されないのだ。とりわけて「公共放送」が特定の業界の闇を暴けないでいるのが最大の問題だろう。だから野菜の高騰は天候不順が原因の一言で片づけられてしまう、単調なニュースになってしまうのだ。

・本当の根っこは日本社会にあり

 しかしながら、公共放送が取り上げないのも無理もないかもしれない。食品卸売業の問題点を追及したところでどうなるのか?食品卸売業の大量生産大量消費に問題を向けるという事は、それを抑制する動きが出ることも考えられる。つまり食品卸売業が衰退する可能性が出てくるのだ。食品卸売業が衰退したらどうなってしまうのか?当然ながら景気が悪くなってしまう。つまり食品卸売業の闇を解明させることは、話が発展に発展して日本の産業構造そのものの問題提起にも繋がりかねないのだ。

 今の日本の産業構造はサービス業が主流となっている。そのサービス業の中心になっているのが食品卸売業である。食品卸売業が中心のサービス業が、産業構造の中核を担ってしまっているから、世界トップクラスの廃棄食材を生み出しているのだ。そしてその見返りで日本社会は運営されている。食品卸売業の問題点を見つめることは、最終的に日本の産業構造を見つめることにまで発展しかねないのだ。これが公共放送も食品卸売業の闇を暴けないでいる理由と考えることはできなくもないだろう。

 食品卸売業の闇を暴くことは、日本社会を壊すことにも繋がりかねない。だが食品卸売業の闇を暴けないでいる今の日本社会が、世界中の人々から食を奪い、大量の食材を廃棄していて、あまつさえ未来のための自国の子どもたちの食も奪っているのだ。こんな社会で本当にいいのだろうか?よく考えてもらいたい

---老人が作り上げた社会を維持している現役世代にも罪がある

 とある一つの業界の問題点を追及するだけで、日本社会そのものが変わってしまうほど、日本は特定の業界による支配が強い国だ。

 以上はあくまでも私の仮説に過ぎないが、もしも私の仮説が本当だとしたら、日本の実態はかなりの脆弱国家だと言わざるを得ないだろう。そんな脆弱体制にしたのは今の老人たちが中心であるが、脆弱国家を維持している現役世代にも責任がのしかかってくるだろう。

 国民の責任というのは負の遺産を継承してしまっていることでもあるのだ。確かに作り上げたのは老人たち(とりわけて非難されているのは団塊世代だろう)であるが、その老人たちが作り上げたものに結局しがみついて生きているのは誰だろうか?老人のせいで~と非難するのはいいが、自分もその老人たちが作り上げたものによって生かされているという現実は忘れてはならないだろう。責任を押し付けるだけならそれこそ猿にだってできる。猿レベルの事を繰り返していて、全く進歩がない状況を維持したままでいいのだろうか?

 ・メディアの歪んだ報道体制が日本の社会レベルを低下させている

 話が横道にそれてしまったが、たった野菜の高騰という一つの問題を取り上げるだけで、日本の社会構造そのものを見つめなおすことにまで発展しかねないと私は考える。今回の文章はあくまでも私一個人の主張に過ぎないし、驕りでもなんでもないが、本来マスメディアが取り上げるべきなのはこういう高度な問題提起なのではないだろうか?

 国民がわからない?確かにそういう国民もいるだろうし、その問題がわかりにくい国民に分かりやすく問題を伝えるのも報道の役目だ。しかし日本のマスメディアの報道はわかりやすい報道以前に歪んだ公正公平中立理論、あるいは勝手に公平中立だと決めたイデオロギーの下で報道を行っている。だから単純に考えればわかる問題を中立ぶってわかりにくくしていて、結果国民が問題の焦点が何なのかを理解できないでいる。その最たるものが豊洲問題であろう。

 また問題をある程度掘り下げて国民間で高度な議論を生ませて、社会全体のレベルを上げることもマスメディアの役目であるはずだ。民法は一企業に過ぎないからそんな役目を追うことはできないとして、公共放送のNHKが日本の議論を低レベルでい続けさせているのはもっと問題視すべきであろう。

 

 今回は野菜の高騰から話を発展させていったが、根本要因は日本の報道にある。野菜の高騰はあくまでもきっかけに過ぎないが、本当の野菜の高騰原因は何なのかを考えて、どうして日本のマスメディアは本当の野菜高騰の原因を報道しないのかを考えてもらったら幸いである。

・まとめ

 話が二転三転してしまい何を主張しているのかがわからなくなったと思う。改めて今回の文章の主張を一からまとめて終わりにしたい。

野菜が高騰している根本原因は、食品卸売業の大量受注にあるのではないか?(証明の一つとしてとある企業のキャンペーンを取り上げた)

→仮にそうであるのならマスメディアが取り上げないのはなぜなのか?

民法はスポンサーになっている食品卸売業の企業が多いからで説明がつくが、公共放送が取り上げないのはなぜなのか?

→食品卸売業の問題に触れることは、日本の産業構造そのものの問題にまでつながりかねないから取り上げないでいる(今の日本社会を維持したいから取り上げないでいるという事でもある)

→大量の廃棄食材を生み出しておきながら、世界の人々から食を奪うだけでなく、日本の子どもたちからも食を奪っている食品卸売業の現状をこのままにしていいのだろうか?

 長々と書いた今回の文章で伝えたい主張の趣旨は以上となる。これに日本のマスメディアと日本社会の問題を付け加えているが、この二つに関しては他の問題でも共通する事柄だ。つまり最終的にはマスメディアと今の日本社会の問題に行きつくというわけである。文章中の主張はあくまでも上記の通りになるが、最終的にはマスメディアと今の日本社会の問題になるという事は、忘れないでほしい。