D.S.~ダルセーニョ~のブログ(仮)

自分で勝手に考えたことを色々書いています

ロドリゴ・ドゥテルテを私なりに分析してみる

 ・初めに

 この文章はロドリゴ・ドゥテルテ氏を個人的に分析してみたものです。あくまでも個人の分析に過ぎないということはご了承ください。

 

・分析!ロドリゴ・ドゥテルテ

 今回の文章ではロドリゴ・ドゥテルテ氏について取り上げたいと思う。言わずと知れたフィリピンのお騒がせ大統領で、その過激さぶりからこの人を危険人物と称する人もいるだろう。場合によってはアジアのヒトラーと思う人もいるだろう。習近平はー?

 とはいえこれはあくまでも報道を通じた一般論。日本でも有識者の中ではドゥテルテ氏に関する見方が多種多様だ。ある者はドゥテルテ氏に大変好意を持ったり、ある者はドゥテルテ氏を危険人物と称したり、ある者はドゥテルテ氏をただの馬鹿とけなしたり、などなど。人によってここまで評価が分かれる人物というのも珍しいだろう。

 そんなドゥテルテ氏を私なりに分析したのが今回の文章である。

ロドリゴ・ドゥテルテとは?

 まずは簡単なプロフィールを。1945年3月28日生。現在の年齢は71歳。最近は元気なじいちゃんがハッスルしているなあ。レイテ島マアシンの出身。レイテ島の出身というのが非常に大きいと思われる。大学時代の恩師はフィリピン共産党の創設者ジョマ・シソン。大統領選において支持を受けていることから現在も交流は続けていると思われる。だからなのか共産党との協力に積極的で、大統領就任後は共産党とゲリラとの間で無期限の停戦合意に成功している。大学卒業後、ダバオの検察官として約10年働いた後政界入りを果たしている。ダバオ市長には1988年に初選出されて以降、7回市長を務めている。1998年から2001年までは下院議員であった以外は、1988年から2016年までずっとダバオ市長として活躍し続けた凄い人でもある。ダバオ市長時代のドゥテルテ氏の政策は、何といっても犯罪者に対する容赦ない処刑だ。私設の自警団組織「ダバオ・デス・スクワッド」の設立を容認し、彼らを処刑人と認定して犯罪者を一方的に処刑した。そんなドゥテルテ氏の行いを人権団体は非難していたりする。だがそのドゥテルテ氏の功績により、ダバオは記録的な好況と治安の改善が起きた。それによりダバオ観光局は「東南アジアで最も平和な都市」を宣言できていたりする。

 ドゥテルテ氏の行った政策は確かに過激なものだったかもしれない。だがそれによってフィリピン最悪の犯罪発生率は劇的に減少し、ダバオ市の経済と治安を回復させるといった、ダバオ市民の平和をもたらした。そういう実績があるということは、様々な意味から考える必要があるだろう

 2016年に大統領選挙に立候補し、フィリピン国民の支持を見事に集めて大統領に就任。現在に至る。

 以上がドゥテルテ氏の大まかな経歴であるが(wikipedia参照)、この経歴だけで今のドゥテルテ氏が理解できると思われる。ドゥテルテ氏をよくわからないと称している人は、経歴を知らないからわからないのであろう。経歴を知ればドゥテルテ氏がどうしてああいう人物なのかというのがわかるし、どうしてあんな人物が大統領になれて、支持率も高いのかがわかる。今の政策はダバオ市長時代の政策の延長なのだ。

 ドゥテルテ氏の経歴で注目したいのは、何といってもレイテ島の出身だということだろう。

レイテ島の戦いの最中に生を受けたロドリゴ・ドゥテルテ

 レイテ島はフィリピンを語る上では非常に重要な土地だ。というのも16世紀にスペイン船団がやってきて、レイテ島を含めた周辺諸島をフェリピナス諸島と名付けたことがフィリピンの名の由来となったからだ。そんな歴史的に重要なレイテ島は太平洋戦争時代の最大の激戦地としても有名だ。その激戦はレイテ島の戦いと呼ばれており、正誤問わず多くの人に知られている。戦ったのは当時フィリピンを植民地としていた日本とアメリカだ。この戦いはレイテ島の住人が被害者として認知されているが実は逆で、数多くのレイテ島の住人が日本軍と一緒になってアメリカ軍と戦ったと言われている。そのために多くの現地住民が亡くなったのではあるが、レイテ島の住人が日本を信頼して一緒に戦ったという事実はきちんと認識しておくべきだろう。レイテ島の戦いでの日米合わせた戦死者は約83000人であり、9割が日本軍兵士だ。だがこれはあくまでも軍人の戦死者数なのであって、現地住民の戦死者数が含まれているのかはわからない。恐らく含まれていないと思われるので、実際の死者の数はもっと多いと思われる。

 そんな凄惨な戦いがあって以降フィリピンはアメリカの統治下におかれ、ダグラス・マッカーサー指揮の下徹底的な迫害と親米を植え付けられたとされている。どうもこの時にフィリピンで麻薬の土壌が強まったと思われる。実際にベトナム戦争時代にアメリカ軍は兵士の士気を高めるためにコカイン摂取を極秘に認めていた。フィリピンにはアメリカ軍基地があったので、そこを経由して兵士にコカインを提供していた可能性は十分あるだろう。植民地での出来事なんだからアメリカ本土では触れられないだろうしね。

---ドゥテルテが反米な理由

 話を戻して、ドゥテルテ氏が生を受けたのは1945年3月28日。レイテ島の戦いは1944年10月20日~1945年8月15日(つまり終戦まで行われた戦い)であり、ドゥテルテ氏はまさに戦火の中で生まれた人物なのである。故に、恐らくアメリカのフィリピン統治を目の当たりにしながら育ってきたと思われる。だからドゥテルテ氏はオバマ大統領との会談で、アメリカ軍兵士に殺された祖先の写真を提示したのだと思われる。

 というか、たぶん祖先が殺される様子を目の当たりにしているだろう。小さかったかもしれないが。だからドゥテルテ氏はあそこまでアメリカを嫌っているのだと考えることができる。祖先を殺されて、祖国を麻薬で汚染させた国を嫌うのは当然の感覚だろう。ドゥテルテ氏は「愛国者」なのかもしれない。

 ドゥテルテ氏がレイテ島の戦いの最中にそのレイテ島で生を受けて、アメリカ植民地時代を目の当たりにして過ごしてきたのだからアメリカを嫌悪しているというのは十分考えられる。個人的な感情に過ぎないかもしれないが、祖先だけでなく多くのフィリピン人がアメリカによって虐げられてきて、今も麻薬というアメリカが残した負の遺産にフィリピン国民が苦しめられている事を考えると、決して個人的な感情だけでアメリカを嫌っているわけではないだろう。ドゥテルテ氏がアメリカを嫌っているのは自身とフィリピンの歴史から嫌っているのだと考えられる。

 ドゥテルテ氏がアメリカを嫌うのは国際社会的には問題だという意見が多い。だがドゥテルテ氏の立場に立って考えてみれば、祖先と祖国を虐げてきたアメリカをどうしても許すことができないのは間違いないだろう。現在ドゥテルテ氏が行っているいわゆる麻薬戦争も元はといえばアメリカが発端だ(本当の発端はスペイン植民地時代だと思われるが、恐らく日本の植民地時代に麻薬は減った可能性がある。ということを考えると、アメリカが再び麻薬をフィリピンにもたらした可能性は十分にある。あくまでも推測に過ぎないが)。ドゥテルテ大統領は麻薬撲滅を掲げて大統領に就任した。そんな人物がフィリピンに麻薬を蔓延させた元凶を許すわけがない。ドゥテルテ氏がアメリカを嫌うことはある意味当然でもあるのだ。国際情勢的には問題かもしれないが、それはあくまでも国際情勢という第二次大戦後に制定された秩序の下での話だ。ドゥテルテ氏の立場に立って考えれば、国際情勢も糞もないだろう。故に潘基文にも暴言を吐いた。ドゥテルテ氏はフィリピンのために大統領になったのであって、世界のために大統領になったのではない。ドゥテルテ氏を考える際には、従来の「当たり前」と呼ばれる先入観を取っ払って考えるべきであろう

ロドリゴ・ドゥテルテは中国をどう見ているのか?

 以上ドゥテルテ氏の経緯からアメリカを嫌っている理由がわかることを述べた。あくまでも推測に過ぎないが、以上の経緯でアメリカを嫌っているドゥテルテ氏に対してはこんな見方がある。中国に寄り添っているのではないか?一応その可能性はゼロではないが、私はドゥテルテ氏は決して中国に従属したりはしないと考えている。

 そもそもなぜ中国に寄り添っているという認識があるのか?それはアメリカを嫌っているからであろう。しかし先にも記したようにドゥテルテ氏がアメリカを嫌っているのは歴史的な経緯が与える現在の影響からだ。そういう理由でアメリカを嫌っているドゥテルテ氏を、アメリカを嫌っているのだから中国に寄り添っていると認識するのは、非常に単純すぎる考え方だ。10か0か、右か左かしか考えられないとこのような思考に陥ってしまうだろう。

 またドゥテルテ氏には選挙演説中に私には中国人の血が流れていると発言したことから中国寄りだと見ている人がいると思われる。だが大統領に就任した際に選挙演説中の発言は一部冗談が混じっていたとのことから、中国の血が流れているという発言の信憑性が薄くなっている。そもそも最初にこれを報道したのは中国メディアである。

 中国のドゥテルテへの関心は後で述べるとして、中国メディアが報じたので信憑性は薄い。またフィリピンでは中国系の血が入っているという日本の認識と違って、ドゥテルテ氏は生粋のフィリピン人だから支持を集めていると言われている。結局の所ドゥテルテ氏に中国系の血が流れているという情報の真偽がわからないので、中国系の血が入っているから親中派だという認識はやめた方がいいだろう。ってか中国系の血が入っていたら親中派なんて石平さんに失礼だと思うんだけど

 まとめると、ドゥテルテ氏が親中派だという認識は疑問符が付くものになっている。ドゥテルテ氏に詳しいジャーナリストの有本香さんはドゥテルテ氏が親中派なのかどうかは見極めが難しいと述べている。有本さんいわく中国は身近に迫っている脅威だが、引き出したいものは引き出したいとドゥテルテ氏は考えているのではないかということだ。なので親中派に見せかけているというのが正しい認識かもしれない。

---私の認識

 私もこの有本さんの認識とほぼ同じ認識を抱いている。ドゥテルテ氏は決して中国に従属したりしないというのはこういう認識から来ている。結局の所自国に有利に働くよう利用しようとしているというのが、ドゥテルテ氏の中国認識なのかもしれない。そもそもフィリピン国民は自国を脅かす脅威として反中派の人が多かったりする。親中派の大統領が反中派の国民から支持を大量に集めているというのは考えにくい話だ。故に私はドゥテルテ氏は基本的には中国を警戒しているが、吐き出せるものはもらおうとしているしたたかな態度を中国に示していると考えている。掌で動かされているのは中国の可能性があるということだ。国連事務総長と合衆国大統領様に喧嘩を売る人物だ。中国を手玉に取ろうとしているのはありうるだろう。ついでなので、twitter情報で面白い情報を得たので抜粋しておく。

 これもまたドゥテルテ氏が中国から引き出したいものの一つであろう。

・中国はドゥテルテ氏をどう思っているのか?

 一方の中国はドゥテルテ氏をどう思っているのか?答えは物凄く好意を抱いている。いくつかの理由が考えられる。一つはアメリカを嫌っていること。もう一つはフィリピン共産党と仲がいいということだ。共産党同士仲良くしていこうではないかという思惑が中国にはあるだろう。中国的に考えてもフィリピンを味方につけられれば南沙諸島の支配がますます強まるし、アメリカというよりも日本に対するけん制にもなる。故にアメリカを嫌い、過激な発言・行動で世界の非難を浴びているドゥテルテ氏は、中国にとっては味方に引き入れたい人物の筆頭であろう。だからドゥテルテ氏に対して好意を抱いているのであり、日本のマスメディアにドゥテルテが親中派だと錯覚させる報道を流すよう命令させているのである。

 が、そんな中国の思惑に載せられるドゥテルテ氏ではない。ドゥテルテ氏は中国に対して「落とし前をつけてもらう」と発言している。

 こんな発言をする人物が親中派なわけがない。確かに中国から武器を輸入していたりするが、それはアメリカが嫌だから中国から武器を輸入しているだけであり、同時にロシアからも武器の輸入をしている。そしてこれはアメリカ依存状態から脱却するためでもある。

 もしも日本が武器の輸出ができる国だったら日本から武器を輸入していただろう。そしてドゥテルテ氏が武器の輸入をしたということは、どこかと戦う可能性があることでもある。それはどこなのかといえば、アメリカではなく中国であろう。つまり中国という侵略の脅威に対抗するために中国から武器を輸入しているのである中国政府わかっているのかなあ?ドゥテルテ氏はアメリカ依存を脱却させたいだけであり、中国の南シナ海支配を認めているわけではない。ここは認識しておく必要があるだろう。

 でも核の脅威が中国にあるじゃんと思うかもしれない。考えてもらいたい。南シナ海の支配を強めたい中国が、南シナ海の国であるフィリピンに核兵器を落とすのだろうか?もしもフィリピンに核を落としたら、南沙諸島の自分達の軍事基地まで被害が及ぶだろう。放射能で汚染された地域を誰が支配したいと思う?だから逆に支配したいからこそ核兵器は使わないと考えるべきなのだ。ドゥテルテ氏がここまで考えているのかはわからないが、中国が自分を気に入っていることを逆手にとって外交を行おうとしていることは十分考えられる。まさにしたたかな外交であり、右手で握手しながら左手で銃を構える外交の基本中の基本である。ドゥテルテ氏は外交音痴なのではなく、外交の基本を行っているだけに過ぎないのである。あくまでも私一個人の分析に過ぎないが、こういう風な見方があるというのは知っておいてもらいたい。

ロドリゴ・ドゥテルテは日本に対してはどう思っているのか?

 ここまでドゥテルテ氏のアメリカ認識と中国認識について述べてきた。国連に関しても中国と新しい国連を作ると述べているが、その国連のトップに中国がある以上無能な国連を批判するためのただの牽制と捉えるべきだろう国連も明確に批判しているドゥテルテ氏。ロシアに関しては武器輸入の観点から、比較的好意的に見ていると考えられる。というか、恐らく保険であろう。

 そんなドゥテルテ氏は日本に対してはどう思っているのか?先に結論を述べると、かなり好意的に見ていると思われる。まず第一の理由としてフィリピンそのものが親日国家だからだ。国民の多くが日本を好意的に見ている以上、ドゥテルテ氏は日本を否定的に見ることはできないだろう。また安倍首相との会談にも積極的に応じている。

 こちらを是非読んでもらいたいが、ドゥテルテ氏が他の国と比べてかなり好意的に接していることがわかる。

 実際問題、ドゥテルテ氏は日本に対しては問題発言をしていない。今までのドゥテルテ報道を思い出してもらいたい。仮にドゥテルテ氏が日本に対する非難をしたら、日本のマスメディアは一斉に報道するだろう。同時に親中派の認識を強めさせようとするだろう。そんな報道が今まであったか?という風に考えると、ドゥテルテ氏は他の国ほど日本を嫌っているわけではないことが推理できる。

 恐らくだが、日本を好意的に見ているという発言は過去に行っていると思う。なのに報道に出てこないのは日本のマスメディアが嫌がるからであろう。ただでさえ過激な人物だと伝えている人が日本が好きだなんて言ったらどう思うだろうか?まあ過激な人物に好かれる日本の今の政治はやっぱり危険政治だという政権批判ができるはずなのだが、そこまで頭が回らないのかな?

 ともかくだ、世界に対しての暴言を日本には行わないというのは日本社会は認識しておく必要があるだろう。相対的に見たらドゥテルテ氏は間違いなく日本に対して好意を抱いているだろう。

・日本はドゥテルテ氏の好意を無駄にするな!

 さて、ドゥテルテ氏が日本に好意を抱いているのは確かだろう。そんなドゥテルテ氏の好意を日本は無駄にしてはならない。危険人物という固定概念でドゥテルテ氏を評価してはいけないだろう。私は日本はもっとドゥテルテ氏に近づくべきだと考えている。その大きな理由として、日本が盟友としてドゥテルテ氏の調整役になればいいと考えている。実際に安倍首相はドゥテルテ氏との会談で発言には気を付けた方がいいとドゥテルテ氏に忠告したそうだ(安倍ドゥテルテ会談についてはあんまり報道されていないので、その後のドゥテルテ氏の対応から推測するしかできない)。それがあった上でドゥテルテ氏はオバマ大統領に対する暴言を謝罪した可能性がある。好意を抱いている日本の首相、しかも強い首相の言葉となれば無下にはできないだろう。つまりドゥテルテ氏は日本の首相の言葉に耳を傾けてくれるということだ(まあ安倍首相だから耳を傾けてくれるのかもしれないけど)。よってドゥテルテ氏が間違った道を歩まないよう調整役に日本ならなれるというわけだ。ドゥテルテ氏の調整役にもし日本がなれれば、間違いなくドゥテルテ氏を中国寄りにすることは防げるだろう。

 アメリカに関してはそこまで嫌悪する必要はないとドゥテルテ氏に述べて米比関係の悪化を防げる・・・と言いたいところだが、アメリカの将来を考えると、実はドゥテルテ氏のやり方の方が正しい可能性がある。理由はアメリカ大統領選挙。以前私はアメリカ大統領選挙についてまとめたが、どうしてこうなったってレベルの酷い選挙になりつつある。酷いというのは候補者的な意味でもあるが、むしろ周りだ。共和党と民主党が完全に壊れている。そして候補者の一人のヒラリー氏が健康問題で大統領そのものが危うくなっている。選択肢のない大統領選挙とか何その民主主義じゃない選挙。トランプが大統領になろうがなるまいがアメリカそのものが壊れている以上、アメリカ依存状態は危険すぎる。ドゥテルテ氏がここまで考えてアメリカに嫌悪感を示したのかは不明だが、少なくとも将来的に考えてアメリカとの関係を冷え込ませておくことは、ありなのだ。なので、米比の橋渡し役には日本はならなくていいだろう。日比を大事にすればいいのだ。

 とはいえ、アメリカと仲良くないと中国の脅威に対抗できなくなるのは明白だ。だがそれは「今の状態」での話だ。ぶっちゃけると、日本がアジアの平和のために戦えるようになれば、アメリカに頼る必要はなくなるというわけだ。恐らくドゥテルテ氏は日本がアジアのために戦ってくれるようになることを願っているだろう。そしてそれはドゥテルテ氏でなく多くの特定アジア以外のアジア諸国の願いでもある。日本は色々な意味でアジア諸国から期待されているのだ。その期待の一つがロドリゴ・ドゥテルテというわけだ。その期待を裏切るわけにはいかないだろう。日本がアジアの平和と安定のために戦えるようになれば、ドゥテルテ氏は喜んで日本と軍事同盟を結び、完全にアメリカと手を切るであろう。そして中国にも従属しなくなる。日本次第でフィリピンは心強い味方となる可能性があるのだ。フィリピンが心強い味方になることは日本にとっても良いことだろうし、仮にアメリカがダメリカになったとしてもアメリカ海軍の懸念は払拭できるだろう。日本次第でドゥテルテ氏を心強い味方にすることはできるというのは頭に入れておいたほしい。そしてドゥテルテ氏を味方につけるために何をすればいいのかを是非考えてもらいたい。答えは一つしかないはずだ

・まとめ

 これまでの記述を簡単にまとめると、次のようになる。

・アメリカに関しては嫌悪を抱いている。理由はアメリカの植民地支配がフィリピンの過去と今を傷つけているから。ドゥテルテ氏個人も植民地支配を目の当たりにして成長してきた人物である。

・中国に関しては中国寄りなふりをしているだけであり、本当は中国を手玉に取ろうとしていると思われる。証拠としては、南シナ海問題の落とし前をつけてもらうという発言と国内の麻薬に関する関心から。

・日本に関してはかなり好意的とみられる。理由は未だに日本に対して暴言を吐いていないため。この好意的な部分を日本は有効活用する必要がある。

・ドゥテルテ氏は国内の正常化を行うために大統領になったのであって、世界のために大統領になったのではない。だから至る所で暴言を吐いている。ASEANとかストレス溜まっていたんじゃないの?早く国内を正常化させたいのに邪魔しやがって・・・的な感じで

 こんな感じでしょうかな。

・ドゥテルテ氏は決して一方向から考えてはいけない

 最後にドゥテルテ氏を評価分析するにあたる重要事項を述べて終わりたいと思う。ドゥテルテ氏は日本の普通の感覚からすればかなりの危険人物と評されるだろう。実際に犯罪者に対する大規模な虐殺を行っているのだからね。しかし、それはダバオ市長時代での功績が素だ。ダバオ市はドゥテルテ氏の徹底した犯罪除去によって治安と経済の劇的な回復を行っている。故にフィリピンの国民もドゥテルテ氏を支持しており、実際に支持率が高いのである。ヒトラーと違ってただ虐殺したのではなく、フィリピンの平和のために虐殺したのだ。最終的に虐殺という行為に走ったことは問題視すべきかもしれないが、実際にそれで治安と経済が回復したという事実は頭に入れておく必要があるだろう。

 またドゥテルテ氏がアメリカを嫌っているのは自身の生い立ちとフィリピンの歴史からくるのであり、決して中国の犬だからという意味ではない。フィリピンの歴史を知ればドゥテルテが反米になる理由は自ずとわかるはずである。アキノ大統領は親米であったが、そんなアキノ大統領の支持率は実は低かったと言われている。アキノ大統領の反動としてフィリピン国民がドゥテルテ氏を望んだというのは十分に考えられるのだ。オバマの駄目っぷりでトランプやサンダースのような強いリーダーが望まれたことと全く一緒なのである。こういうフィリピン国内の事情も考えた上でドゥテルテ氏を判断する必要がある。

 中国に関しても、0か10かの単純思考で考えていてはドゥテルテ氏の本心を理解することなどできないだろう。そもそも外交というのは先にも述べたが、右手で握手して左手で銃を持つのが基本なのである。日本のように両手で握手をして両手で銃を持つというのは、世界の非常識なのである(まあ日本はそもそも銃を持てないけどね)。ドゥテルテ氏は基本に基づいて外交を行っているだけなのである。

 同様に日本に対しても好意を抱いているとはいえ、銃を向けている可能性は十分考えられる。だが現実問題として銃を向ける必要が日比の間にあるのかという疑問がある。日本はフィリピンにとって唯一の銃を向けなくていい国だと私は考えている。それは植民地時代の恩返しと太平洋戦争時代に共に戦った同志という感情がフィリピンにあるからだろう。だからドゥテルテ氏も日本に対しては暴言を吐かないのである。そんなフィリピンの信頼を指導者が危険だからという短絡的な理由で無下にしてしまうのは、絶対にやってはいけないことである

 全部まとめると、0か10・右か左かの極端な思考ではドゥテルテ氏を絶対に理解できないということである。日本人の大半は教育により極端から極端にしか考えられないから、ドゥテルテ氏を理解することが困難であろう。メディアの報道も偏っているし。そして人は理解できないものに恐怖や敵対心を抱いてそれを排除しようとする。それがゆとり叩きなのであり同じことがドゥテルテ氏にも向けられている節があると私は思っている。ドゥテルテ氏を理解したければ、極端から極端に考えてしまう思考から脱却しなければならない。そしてそれは周りまわって日本の再生にも繋がると私は考えている。いつまでも極端な思考のままでいたら日本はいつまで経っても再生できない。実際に未だに日本経済は回復できていない。それは結局国民の大半が極端な思考しかできないからなのである。

 国民の単純さを考えると、本当に安倍政権は凄いと思う。ドゥテルテ氏との会談も安倍首相でなかったら行えなかっただろう。安倍政権じゃなかったら本当に今頃日本は滅亡していたかもしれない。故にドゥテルテ氏に関しても日本に関しても、今は安倍首相に任せていればよいだろう。

 だが安倍首相がいなくなったら?一応2020年までは安倍晋三内閣総理大臣でい続けるとの噂だがそれ以降も総理大臣を行ったとしても、人間である以上いずれ寿命が来て総理大臣でなくなってしまうだろう。その時に安倍晋三のようなとは言わないが、単純な思考を捨てた人物が日本のリーダーにならなければ、せっかくの復活の兆しがまた混迷の時代に逆戻りになってしまう。そしてそれはドゥテルテ氏を始めとしたアジア情勢の悪化にも繋がるだろう。日本の責任というのはこういうことなのである。だからこそ日本人は単純思考を脱却する必要があるのだ。ドゥテルテ氏は周りまわって日本人を変えるための逸材になるかもしれないと私は思っている。

 単純思考の脱却のためにドゥテルテ氏はこれ以上ないほどの逸材であるということは覚えておいてほしい。ドゥテルテ氏は従来の日本の考え方じゃ絶対に理解できない人物なのである。なお、ドナルド・トランプも大統領になったら同じように単純思考では理解できなくなるだろう。逆に言えば、単純思考では理解できない人物がこれからどんどん増えていく可能性があるということだ。それが世界の意思だとするなら、日本が行うことが何であるのかがわかるはずだ。まあずっと昔から単純思考で考えることは世界的に見れば愚かな行為になっているということは言ってはいけない。