D.S.~ダルセーニョ~のブログ(仮)

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シリーズ日本スポーツとマスメディア ケース④錦織圭

前→http://2segno6dall.hatenablog.com/entry/2016/05/10/153545

 

 これまではマスメディアの落とし穴にかかった日本のスポーツ選手を見てきた(羽生選手はまだ落とし穴にかかっていないと思うが、これからかかる可能性があり既に魔の手は伸びてしまっている)。今回はマスメディアに持ち上げられているが落とし穴にかかってない選手を取り上げたいと思う。その選手とは、錦織圭選手である。

 

 錦織選手が注目を集め始めたのは、2008年。その年の2月に行われたATPツアーで初優勝をしたことから注目が集まった。これは日本男子としては、あの松岡修造選手に続く快挙である。その年の錦織選手の活躍ぶりはあの松岡選手を彷彿とさせ、かつ松岡選手を超える活躍を行い、錦織選手の知名度は飛躍的に上がりかけた。だが、翌年の2009年に怪我をしてその一年、並びに復帰・充電の2010年と期間が空いてしまったため、錦織選手の知名度は一旦引くことになる。その後の2011年に日本男子歴代最高ランクにまで上り詰めたために再び錦織選手の注目度が急増。その後も錦織選手は世界を舞台に戦い、今では世界トップクラスのテニスプレイヤーとなってしまった。2011年に注目を集めてから今年で5年。錦織選手の勢いは止まることを知らない。

 以上が錦織選手の活躍の経緯であり、こちらはwikipediaを参考にした。錦織選手のwikipediaの項目はこちらである。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8C%A6%E7%B9%94%E5%9C%AD#2010.E5.B9.B4_.E5.BE.A9.E5.B8.B0

 さてここからが本題である。錦織選手が注目を集め始めたのは2011年頃から。注目が集まり始めたということは、日本のマスメディアの魔の手が錦織選手にも伸び始めたということである。実際にその頃からメディア露出も出始め、今の日本では知らない人はいないほど知名度も上がった選手だ。2011年からメディアの魔の手は確実に錦織選手に伸びていた。だがそれから5年経った現在、錦織選手は他のスポーツ選手とは違い落とし穴にはまっていない。知名度も成績も非常に優秀でありながら、日本スポーツの落とし穴にはまっていない錦織選手。これだけで物凄いスポーツ選手であるのがお分かりいただけるだろう。少なくとも、知名度だけならこれまで上げて来た選手たちと同格。しかも何年もの間注目を集め続けた選手だ。にもかかわらず他の選手と違い、落とし穴に未だにはまっていない。それはなぜなのだろうか?それをあくまでも一個人の視点だが、考察していきたいと思う。

 ・錦織圭が日本スポーツの落とし穴に嵌まらない理由

 早速考察に入るが、錦織選手がメディアが仕掛けた落とし穴にはまらない理由の最も大きなものとして、そもそもの活動拠点を世界に移していることが挙げられる。錦織選手の居住地自体がアメリカのフロリダ州。元々日本に拠点を置いていないのだ。どうしてこれが一番大きいのかといえば、それは物凄く単純な話。日本にいるのと世界にいるのとでは単純に取材の難度が異なる。日本を拠点にしていれば日本国内であるから日本の報道人は取材がしやすく、いつまでも追い続けることが可能であり、誘惑もし放題だ。直接会うことが難しくないからね。ところが世界を拠点にしている場合、日本の報道人は取材するたびに世界に飛び出さなければならない。錦織選手はアメリカに居住しているが、取材の度にアメリカに行かなければならないのは大変だろう。この単純な取材の難度が違うだけでまずメディアの魔の手が伸びづらくなる。もっとも取材だけなら現地の特派員を活用すれば行うことは容易であろう。だがそこから芸能活動に結びつけようとするのは、特派員だけではできない。そもそもアメリカの錦織選手の指導側が錦織選手の芸能活動を容認してくれるのかも怪しい。こうした、いわば置かれている環境が異なるだけでもメディアの落とし穴に嵌まりにくくなるといえ、これだけでも錦織選手が落とし穴に嵌まらなくなる要因と言えるのである。

 また錦織選手自身のあり方も関係している。先ほどの錦織選手のwikipediaの項目を下にスクロールしてほしい。そこに「出演」と書かれた項目があるのがお分かりいただけるだろう。この出演はテレビ番組やCMといった、いわば芸能人的扱いの事である。注目を集めてから5年。そう、5年であれだけのメディア露出しかしていないのである。これが世界を拠点にしていることが日本の魔の手が伸びづらくなっている証拠であろう。

・メディア出演もトレーニングに利用!?

 そしてそのメディア露出の内容にも注目したい。具体例を挙げると、錦織選手は「とんねるずのスポーツ王は俺だ!」に毎年出演している。その内容はとんねるずとのテニス試合で、とんねるず側は毎回ありとあらゆる手を使って錦織選手に勝負を挑んでいる。まあとんねるずはテニスは素人同然だしね。年もあるし。対する錦織側は松岡選手とペアを組む。とんねるずと松岡修造といううっとおしい組み合わせに翻弄されつつも錦織選手は楽しくプレーしていることがこの番組の目玉になっていると言えよう。

 そんなスポーツ王の特徴は、相手が素人でハンデもあり年もいっているといえども実際に錦織選手がテニスの試合をしているということ。つまり、番組出演をしていながら錦織選手自身のトレーニングにもなっているのだ。本当にそれが言えるの?と思うかもしれないが、まず相手が素人といえども試合は試合だ。更にその相手は素人といえどあのとんねるず。かつてテレビカメラを壊したあのとんねるずである。あのとんねるずが相手なのだから予想不可能ったらありゃしない。しかも相手は素人。つまり、予測不可能な素人と戦うことで予測不可能な事態に対処するための練習になるということなのだ。むろんこれは私一個人の考察であり、錦織選手が実際にそう考えてスポーツ王に出演しているかは不明だが、少なくともこういう見方ができるとは言えるだろう。色んな意味であの番組は錦織選手の訓練になっているのだと私は思っている。それでいて錦織選手自身も楽しんでいるのだから、錦織選手はあの番組に出演し続けているのだと私は思っている。

 他にも錦織選手の訓練といえるメディア露出はある。具体的に述べると、こちらだ。

※リンク切れ申し訳ない。内容はカップヌードルの木刀CM。

 最初にこのCMを見た時、誰もが驚き、そしてどうせCGだろ、と思ったことだろう。だがこのCM、CGではなく実際に木刀でうっているようだ

※リンク切れで申し訳ない。こちらはカップヌードルのメイキングを掲載していた。

 このCMのどこが訓練なのかといえば、一目瞭然。あの面積の狭い木刀でテニスの球を当てるには、高度なテクニックが求められる。錦織選手なら当然と思うかもしれないが、それでも集中力と技術がなければあんなことはできない。そしてこのCMで養われる能力というのは、狭い面でボールを当てられる技術力と集中力、自分のフォーム(動き)の確認などが挙げられるだろう。自分のフォームがしっかりとしていなければたとえ技術力と集中力があったとしても、木刀テニスはできないだろう。何が言いたいのかといえば、一見はただのCM撮影だが、実態は錦織選手の挑戦でありトレーニングの一部でもあるということなのである。

 以上のように、錦織選手は自身のメディア出演もトレーニングの一環にしているのだ。ここも落とし穴に嵌まってしまうスポーツ選手との大きな違いだろう。決して芸能人という天狗にならずあくまでもスポーツ選手として。芸能人としての錦織圭ではなく、スポーツ選手としての錦織圭を見てもらいたいという意気込みで、メディア露出を行っているのだと私は思っている。で、ついでだからトレーニングになるような内容にしてもらおうと思って錦織選手はメディア出演を行っているのだろう。決して舞い上がらず謙虚な気持ちを保ち続ける錦織選手だからこそ、日本のメディアに持ち上げられてもそこで天狗にならないで今も世界の舞台で戦うことができているのだろう。世界を舞台に活躍している日本人は数多く存在しているが、それでも錦織選手の活躍ぶりが他と段違いなのは、彼自身の謙虚さが大きなものになっているのだと私は思っている。

 

 まとめると、錦織選手が日本スポーツの落とし穴に嵌まらないのは、

・そもそも居住地を世界に移している→日本メディアが接触しづらくなっている

・メディア出演も自身のトレーニングに利用している

・決して天狗にならない錦織選手自身の謙虚さ

 これらの面が他の選手以上に強いから錦織選手は日本スポーツの落とし穴に嵌まらず、今も世界を舞台に戦いを繰り広げられているのだと私は考察する。

 

 以上で錦織選手に関しては終わりにする。錦織選手に関しては今までとは違い、日本メディアが注目しているのにもかかわらず落とし穴に未だにはまっていない理由について、あくまでも一個人の視点からであるが考察をした。むろん私の見方が必ずしも合っているとは限らないし、錦織選手自身の思惑とも一致しないだろう。だが現に錦織選手は今まで取り上げてきた選手と違って失速していない。むしろどんどん飛躍しているレベルである。多くの日本人スポーツ選手が上がり下がりが激しいのに、なぜ錦織選手はずっと強さを維持し続け、しかも向上させていられるのか?この部分を考察してみるのは面白いかもしれない。

 また、仮に私の考察が当たっていた場合、多くのスポーツ選手は錦織選手の事例を参考にしてみるほうがいいかもしれない。その場合、最終的にはやはり本人次第というのは否めなくなるだろう。錦織選手はそもそも居住地をアメリカに移しているから、普通の日本人選手とは異なった部分があるかもしれない。環境が違うからね。だが環境が違うだけでここまでの超人ぶりになるのだろうか?環境はあくまでも一因で、最終的には本人の意思がものをいうと私は思っている。錦織選手は他の日本人選手以上に意志の強い選手だから、日本スポーツの落とし穴にはまらないのかもしれない。この錦織選手の意志の強さは現役の日本人選手だけでなく、未来の日本人選手にも参考になるものだ。現役、ならびに未来の日本人スポーツ選手は、日本メディアの誘惑に負けない意志の強さを持つべきである。そしてこの「意志を強く持ち続ける」ということは、スポーツだけに限らない。人生を生きていくうえでも欠かせないものである。スポーツ選手だけでなく、私たち一般人も錦織選手の意志の強さを見習おうではないか。

 最後に、テニスを題材にしたので、この言葉で締めくくろう

 

              Never give up!

 

続く→http://2segno6dall.hatenablog.com/entry/2016/05/11/193858