読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

D.S.~ダルセーニョ~のブログ(仮)

自分で勝手に考えたことを色々書いています

シリーズ米大統領選挙:⑤ある意味大安定?謙虚に票を集めます。テッド・クルーズ

・初めに

 この記事を投稿したのは2016年2月27日です。草案はそれ以前です。現在の状況とは食い違いますのでご了承ください。
 この記事には主観と妄想が詰まっています。それでもいいという方は拝読ください。一応シリーズものですが、記事を読まなくても支障はありません。ただ、読んでおいた方がちょっとは面白くなるかもしれません。

・謙虚に票を集めるテッド・クルーズ

 米大統領選挙のビッグ5(と私が勝手に言っている)について取り扱うのも彼で最後になる。他にも候補者はいるだろうが、もはやビッグ5の戦いとなってしまっているだろう。最後に記事にする人物はテッド・クルーズ氏。共和党から今回の大統領選に出馬を表明している。第一回のアイオワ州の選挙では見事一位に輝いている。。本人は草の根運動の成果だと述べたが、草の根運動は選挙においては基本中の基本である。基礎をしっかりと行ったクルーズ氏は初陣として絶好のスタートを切っている。その後はトランプ氏の勢いにのまれているものの、まだまだ安定したポジションにいるのは確かだ。良くも悪くも今回の大統領選では最も安定した戦いを繰り広げている人物なのではないだろうか?その分地味だが。そんなクルーズ氏を今回は記事にする。

 ・テッド・クルーズとは?

 まずは簡単なプロフィールを。1970年12月22日生。現在の年齢は45歳。生まれはカナダのアルバータ州カルガリー。生まれはカナダだが、その背景には両親が石油関係の仕事の都合でカナダに移住し市民権を得ていたことが挙げられる。父親キューバ移民であるが、母親はアメリカ人。国籍はともにアメリカ国籍だ。カナダで生まれたことからカナダ国籍を取得していたが、2014年に破棄している。1974年に父親の転勤に伴い一家でアメリカのテキサス州に移住。以後テキサス州で育つことになる。高校時代から保守系団体でフリードマンハイエク、ミーゼズ、バスティアらの著作に親しんでいた。大学時代にはディベートで活躍し、全米チャンピオンになった経験もある。大学卒業後は連邦控訴裁判所の調査官を経て、1996年に連邦最高裁判所長官ウィリアム・レンキスト氏の調査官となったが、これはヒスパニック系では初めてのことだという。1999年からは当時大統領を目指していたジョージ・ブッシュの政策アドバイザーを務め、2001年に成立したブッシュ政権では司法省副次官に任命。2003年から2008年まではテキサス州の訟務長官を務め、多くの重要事件を手がけて知られるようになった。2012年にテキサス州から連邦上院議員選挙に出馬し、初当選を果たした。

 以上が簡単な経歴であるがクルーズ氏の特徴として、非常に熱心なクリスチャンというのが挙げられる。福音主義の牧師であった父親の影響によりクリスチャンとなる。所属しているキリスト教会(教派)は南部バプテスト連盟。そうした背景から、キリスト教福音派キリスト教右派が支持母体となっている。ちなみに福音主義とは簡単に言えばキリスト教保守派である。聖書を神のお言葉と定め、聖書に書かれていることを大事にするという主義のことである。この福音主義にクルーズ氏が染まっているというのはクルーズ氏を語る上では欠かせないものとなっている。

テッド・クルーズの政策

 上記のような経緯からクルーズ氏はキリスト教右派の影響を強く受けており、保守派の中でもとりわけ過激な保守強硬派の政策理念を持っている。またティーパーティー運動の代表的な政治家でもあることから、ティーパーティーの思想も大きく影響している。政策理念としては共和党に属しているということもあって、基本的にはルビオ氏と一緒である。詳しくはルビオ氏の記事を参照してほしいが、ルビオ氏の掲げる政策理念をさらに過激にしたのがクルーズ氏の政策だと考えてよいだろう。参考程度にキリスト教右派の政策理念をここに記す。

・中絶の禁止、又は厳しい規制。

・婚前交渉を否定し純潔運動を推進。

・特定のバイオテクノロジー、及びその使用(例:胚性幹細胞を使った研究)禁止、生命倫理遵守。

LGBTの権利向上活動への反対。彼らの言うところの“伝統的な家庭の価値、価値観”の標榜と支持。同性愛者、又は異性愛者による、“自然に反する、異常な性行為”(キリスト教で定義する性的罪)への反対。

・公共の場でのキリスト教信仰(的な行為)、例えば学校でお祈りすることなどへの支持。

・公教育の場で、聖書の記述に反する進化論や地質学を教えることの代わり、もしくは並行的に、創世記に基く創造科学を導入への支持。

・宗教的な慈善事業や学校への、政府による財政的支援の制限の解除や、これに類似する問題。

政教分離原則を昔より厳密にするアメリカ合衆国連邦裁判所決定に対する反対。

・特にロックやポルノなど、彼らが下品、猥褻であるとする音楽・出版・放送の規制・禁止。

・異教徒への否定的態度。特に2001年のアメリカ同時多発テロ事件以降は十字軍の肯定と反イスラーム主義。

 キリスト教右派からの支持を受けているのでクルーズ氏が大統領になった場合はこれらの政策も行うことになるかもしれない。頭の片隅には入れておいた方がいいかもしれない。
テッド・クルーズとマルコ・ルビオ

 さてここまでクルーズ氏を見てきたが、誰かと共通点があることに気づかないだろうか?そうルビオ氏と似てる部分が多々見受けられるのである。お互いの共通点としては、

・親がキューバ移民のヒスパニック。

・どちらも共和党からの立候補で政策もほぼ同じの保守系議員。

・どちらも大統領選においては若手。

・現在の支持率もほぼ同じ。

 厳密には違うかもしれないが、このような共通点が存在しており、トランプとかいう化け物が現れなければ似た者同士の対決で非常に面白い大統領選挙になっていただろうトランプマジ害悪。そんな二人だが明確に違う所がどちらにも存在している。ルビオ氏は外交面において特にアジアを中心に見据えていることクルーズ氏は保守過激派で非常に熱心なクリスチャンという点で異なっている。こうした似ているようで明確に違う二人の対立は、実はアメリカ保守層の分裂を招いているのである。これは共和党の予備選挙においては非常に重要な点だ。具体的には、保守の主流派がルビオ氏を支持し保守の過激派がクルーズ氏を支持しているのである。

 とはいうものの、民主主義において一つの組織が分裂するのはむしろ良いことである。どういうことかというと、対立する二つの層を第三者がどのように見て判断を下すかという取捨選択ができるからだ。どちらも同じ保守だが過激と穏健で分かれている。どちらの主張に第三者が傾くのかが勝ちを決める焦点なのであり、本来の代表を選出する作業というのはこうならなければいけないはずなのである。保守は保守で、リベラルはリベラルで対立候補を立てお互いに競わせ、最終的に保守・リベラル双方の代表者がアメリカを担う大統領の座を争う。これが本来のアメリカ大統領選挙の形だったはずだ。

 ところが今回の大統領選挙はトランプ氏の登場により既存の形が完全に壊れた状態になっているのである。トランプ氏が登場したことによりどちらの保守がいいのかを判断する第三者層の票がみんなトランプ氏に流れてしまった。だからどちらも似たような支持率であると分析することは可能なのである。そういう面からも今回の大統領選挙は波乱の大統領選挙とも言えるというわけである。

 まとめるとクルーズ氏とルビオ氏はお互いに共通点があるものの細かな面で違う所があり、その細かな面を第三者層に判断してもらい、どちらが大統領に相応しいのかを精査してもらうはずだった。しかしトランプ氏の台頭により第三者層は皆トランプ氏に流れ、二人とも共倒れしてしまったというわけである。トランプほんと厄介。

・もしテッド・クルーズが大統領になったら?

 ここからはもしもクルーズ氏が大統領になったらを予測する。先にも述べたが、クルーズ氏が大統領になったらキリスト教右派を始めとした過激な保守の政策を行うことが予想される。ポイントはクルーズ氏が熱心なクリスチャンだということだ。そしてキリスト教右派の政策も考えると、予想される未来として他宗教の排除が行われる可能性がある。特にイスラムに関してはキリスト教右派が明確に敵視しており、実際に自称イスラム国が猛威を振るっていることから、トランプ氏に負けず劣らずの厳しい政策を実行するであろう。この辺がクルーズ大統領下のアメリカのポイントである。またクルーズ氏はティーパーティーからの支持も受けているので、ティーパーティー運動を象徴する政治も行うであろう。具体的には、小さな政府を目指すことが予測される。小さな政府というのは少ない歳出と低い課税、低福祉-低負担-自己責任を志向するものだ。これがアメリカで行われることになるだろう。そうなった時にアメリカはどうなるのか?暗い未来しか見えない気がする。こうした観点からクルーズ氏は主流派とは呼ばれないのである。

 では外交面はどうなるかだが、実はここがわからない。というのもクルーズ氏は自身の明確な外交政策というのを打ち出していないのである。とはいえ、自身が共和党に所属するキリスト教福音主義者であることから自称イスラム国に対しては確実に強く出てくることが予想される。恐らく自称イスラム国に関してはビッグ5の中では最も強硬な人物であろう。だがそれ以外がわからない。亜流とはいえ一応共和党の選出なので、基本的には今までの共和党政権の外交と同じ外交にはなるだろう。

 以上の観点から、クルーズ大統領の誕生は特にアメリカ国内政治に大きな影響を与えることになるであろう。

・クルーズ大統領が誕生したら日本はどうすればいいのか?

 ここからはクルーズ大統領が誕生した際、日本はどうするのかを見ていく。が、はっきり言えばクルーズ氏はビッグ5の中では最も日本と接点のない人物である。この点でもルビオ氏との違いが顕著だ。厳密にはサンダース氏も日本との接点がないが、サンダース氏自身に接点がないだけでサンダース大統領下のアメリカに付随するものが日本にとっての脅威になる可能性がある。詳しくはサンダース氏ヒラリー氏の記事を参照。このようなことからクルーズ大統領が誕生した際、日本がどういう道を取ればいいのかは実はわからなかったりする

 一応イスラム教の排除が予測されているから第二のヒトラー誕生の警戒はしておくべきかもしれない。が、クルーズ氏はトランプ氏ほど過激ではないのでイスラム教を排除したとしても、ヒトラーみたいな弾圧は行ったりはしないだろう。最も現時点では予測にしか過ぎないので、支持層次第ではクルーズ氏が第二のヒトラーになる可能性はゼロではない。そうなった場合はトランプ氏同様敵対する道も考えなければならない。そうでない場合、クルーズ氏が第二のヒトラーにならず普通のアメリカ指導者であった場合はどうすればいいのか。はっきり言ってしまうと、以前と変わらぬ日米関係の維持でよろしいだろう。先ほど述べた通り、外交に関しては共和党の基本方針のままの外交を行う可能性があるので、日本も今までの共和党政権時と同じ対応でよろしいと思われる。

 ただ今までと同じ対応というのは日本が今までと変わらない腑抜け国家のままの対応ということである。が、最近日本に変化の兆しがみられている。具体的には、安倍首相がオバマ大統領の提案を拒否した。これは今までイエスマンだった日本が明確に米国の提案を拒否した歴史的な出来事なのである。このような出来事が起こってしまったことから、クルーズ大統領下のアメリカは今までの共和党政権と同じ日米関係を望むかもしれないが、日本が違った対応を行う可能性がある。日本が変わりつつあることによる嬉しい弊害なのである。こうした面からもクルーズ大統領下の日米同盟はどうなるのかがわからないのである。ただし、これは日本に変化の兆しが見えているからわからないのであって、せっかくの変化の兆しがなくなってしまえばまた別である。変化しないで腑抜け国家のままだったら今までの共和党政権と同じ日米関係になるであろう。それでいいのかどうかは日本人が考えるべきだが

・まとめと私の見解

 以上でクルーズの記事を終わりにする。ここまで読んでくれた方はこう思うかもしれない。他の記事に比べて薄い(他の記事もそんなに濃くないけど)。それもそのはず。クルーズ氏は様々な面から地味なのである。その原因はやはりトランプ氏。一応クルーズ氏も保守過激派なので過激な思想言動で目立つはずなのだが、トランプ氏の方がより過激なので余計に目立たない。立ち位置もトランプ氏の劣化みたいな位置にいるのも痛いだろう。他の候補は皆独特の立ち位置に存在する(一部迷走しているのがいるが)のに、クルーズ氏は立ち位置がトランプ氏と被っているのだ。だからあまり目立ってないとも取ることができる。だが目立ってはいないものの着実に票を獲得しているのは確かで、それが実ったのがアイオワ州の選挙である。今後もクルーズ氏は目立つことなくひっそりと選挙戦を展開するだろう。それでトランプ氏に勝てるかどうかは別だが。

 クルーズ大統領に関しては上記の影響(かどうかはわからないが)で他の候補以上に未知数である。とりあえずキリスト教右派ティーパーティーなどの保守過激派の思想・政策を自身の政治に取り込むことは予測できる。だがそれだけであり、外交面は特に未知数だ。こうした「ヴィジョン」が見えないことがクルーズ氏が苦戦している理由なのかもしれない。

 

 こうしたことから私自身、クルーズ大統領の誕生についてはわからない。誕生しようがしまいがどっちでもいい、が正解かもしれない。が、クルーズ氏が目指すものが小さな政府であるのなら私は反対を表明する仮に今のアメリカで小さな政府を目指そうとしたらどうなるだろうか?貧困はますます拡大し、アメリカの治安は悪くなるだろう。それをキリスト教の教えで救うとでもいうのだろうか?馬鹿馬鹿しい。そうなってしまったら見えてくるものはキリスト教への懐疑である。特にアメリカの若者は資本主義社会という既存の概念に疑問を持ち始めているのだ。世界がグローバル化を進めてきたこともあり、アメリカの貧しい状況をキリスト教が救ってくれるという方針を取ってしまったら、多種多様な考え方からキリスト教はいらないのではないかという考えが生まれてしまう可能性がある。そうなった場合アメリカはどうなるのか?といっても、アメリカからキリスト教がなくなるということは決して悪いことではないかもしれない。むしろ良くなるかもしれない。これ以上述べると脱線が激しくなってしまうのでここで終えるが、一つだけキーワードを申すとそれは「日本」である。

 話を戻して、こういう風にして考えるとクルーズ氏の政策はアメリカの現状と合っていないのである。アメリカの現状を打破する政策とは真逆の政策を考えているのである。アメリカの現状とはトランプ氏とサンダース氏(特にこちら)の台頭から見えてくるものがある。だからクルーズ氏は票を伸ばすことができていないと推測できるのである。

 上記のような点から私はクルーズ大統領には、どちらかといえば懐疑的である。そもそも私はルビオ氏を推している。ルビオ氏とクルーズ氏どちらが大統領に相応しいかを聞かれたら迷わずルビオ氏を選ぶ。私にとってクルーズ氏は、ひどい言い方だが、その程度の人物なのである。でもトランプ氏よりかはマシだと思っている。なので色んな意味で(勝手に)不遇(とする)なクルーズ氏であるが、トランプ氏への対抗馬としてはこれからも頑張ってもらいたい。そしてもし仮にクルーズ大統領が誕生した時、願わくばクルーズ大統領下のアメリカがDead Cruiseにならないことを祈っている。


 最後にとある記事を紹介して終わりにする。こちらの記事はクルーズ氏について取り上げているが、どうもクルーズ氏の情報が日本で手に入りにくいのには理由があるらしい。これはアメリカ大統領選挙とは別の、ポイントではないかとみている。参考までにどうぞ↓

http://yuyawatase.blog.jp/archives/1368461.html